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zoom RSS 【ネタバレ】映画「夕陽のギャングたち」

<<   作成日時 : 2014/08/15 23:37   >>

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この映画を世に出すため、マカロニ・ウエスタンというジャンルは誕生した

ビバ、レボルシオン!真夏のメキシカン祭り第2弾、「夕陽のギャングたち」でーす。
セルジオ・レオーネ監督作で最高傑作、マカロニ全体でも最高傑作、サントラエンニオ・モリコーネ最高傑作、ジェームズ・コバーン出演作の中でも最高のコバーン、という風にベタほめゴリ押し猛プッシュしてしまう、とにかく名作ですよ。
といっても管理人自身、最初に見た時はやけに長ったらしくて、これまでのレオーネ作品に比べて切れ味がないなあ、このシャンシャンいってるテーマ曲、何?(笑 とか思ってましたので、世間の評価が低くマイナーなのも仕方ないか。
しかし3度目に見た時、ようやくハートにズモモモーンと来まして、これまで見たレオーネ作品が安っぽく感じるほどの重量感にハマりました。
ああ、これはマカロニ版「黒澤明」だわ・・・ レオーネはずっと「巨匠」と呼ばれることにあこがれてて、黒澤「用心棒」をパクった「荒野の用心棒」でメジャーになったわけですが、本作でついに本物の「巨匠」になったわ・・・
と、考えるにいたったわけです。
1度見ただけでは良さのわからない作品って、やっぱりあるんですね。

主人公の2人、メキシコ人山賊ファンロッド・スタイガー(ラテンの血が流れてないのでメキシコ魂は薄いが)、アイルランド人テロリストジョンジェームズ・コバーンが演じており、特に息が合ってるというわけではありませんが、アイルランドでのつらい過去と、メキシコでの豪快な革命家ぶりを演じ分けるコバーンがとにかく素晴らしい。
オープニング、いきなりロッド・スタイガー立ち小便から始まる・・・ お上品な方々は眉をひそめるかもですが、実に人を食った出だし。
そこへ通りかかる超豪華な巨大馬車、中は食堂車になっていて金持ちの乗客たちがランチ・タイム。
貧しい農夫のファンロッド・スタイガー)は、頼みこんでその馬車に同乗させてもらうが、乗客たちから刺すような蔑みの視線と嘲りの言葉を浴びる。
絵に描いたような「ブルジョア」「労働階級」の対比に笑えますが、行く手には山賊一味が待ち構えていて、たちまちホールドアップ。
ファンの正体は山賊の首領であり、一味は全員ファンの息子たち(プラスおじいちゃん)という山賊ファミリー
乗客たちを丸裸に剥いて、戦利品とともに引き上げ・・・ そこへ、突然の謎の大爆発
爆弾のプロフェッショナルアイルランドから流れてきたジョンジェームズ・コバーン)とファンの出会い。
ファンジョンを仲間に引き入れ、大きな町の銀行の頑丈な金庫を爆破させようと考える。
実は革命軍とつながりのあるジョンファン革命軍に引き入れる腹づもりで、銀行襲撃に協力する。
それに「ジョン(JHON)」をスペイン語読みにしたのが「ファン」であり、2人は同名なのだ。
単純なファンは、この出会いに運命的なものを感じるが・・・

当時のアイルランドはイギリスに、メキシコはスペインに支配されており、どちらも独立への闘争が燃え上がっていた。
ジョンは初期のIRAに所属していたと思われますが、祖国で大変つらいできごとがあり、メキシコへと流れてきたのである。
IRAについては「非情の日」のエントリーを見てね!
http://puripuriouch.at.webry.info/201402/article_4.html
そのジョン過去エピソードが数回にわたってインサートされますが、いずれもセリフ一切なし、映像と音楽のみで語るので、アイルランドの事情を知らない人にはわかりずらいかもしれません。
いずれの回想も、BGMに例の「シャンシャン」のテーマ曲が流れます。
「耳で聴くルネッサンス絵画」ともいえるモリコーネ最高の名曲の1つ。
この美しいメロディーとコーラスが、暴力的な画面に見事にマッチしてしまうのが、まさに映画のマジック
ここでちょっと、ジョンの回想を整理してみましょう。

*** 回想1 ***
アイルランドでの幸せな時代。
クラシックカーで郊外をドライブするジョン友人(男)ジョンの恋人
友人(男)恋人の兄なのか、恋仇なのか、人間関係がハッキリとしないが、皆楽しそうに笑っている。
ここでは美しいテーマ曲が、ふつうにマッチしている。

*** 回想2 ***
パブでビールを飲んでるジョン、そこへ警察の手入れが。
警察が連れてくるのは、友人(男)
顔はボコボコに腫れ上がり、明らかに拷問を受けた跡がある。
警察はパブの客を1人1人、友人に確認させ、IRAと関係のある者は次々と連行。
次に警察ジョンを指し示す。
ジョンは何気なくビールを飲みながらも、壁の鏡で友人の反応を見ている。
鏡の中から見つめてくるジョンの目を、じっと見つめる友人
見つめ合う2人の目。
ここでテーマ曲が一気に盛り上がり、美しさの中に悲哀が滲み出る。
ついに、うなずく友人。(ジョンIRAだと認めたのだ)

*** 回想3 ***
回想2の続き、ジョンは振り向きざまショットガン警官を撃つ。
そして、自分を警察に売った友人にも発砲。
死の瞬間、友人の目はすべてを受け入れていた・・・
ここにいたって「シャンシャン」のテーマ曲は、「革命」という美しくも、淡く儚いシャボン玉のような夢を表現した曲だとわかってくる。
「テーマ曲」という言葉の通り、この作品ではセリフでなく音楽によってテーマを語っているのですね。
「暴力のオペラ」と呼ばれる所以です。

この後、ジョンはお尋ね者となりアイルランドを脱出。
革命に挫折、親友を自らの手で葬り、恋人を失い・・・ だが夢を捨てきれず、今再びメキシコ革命を起こそうとしているのです。

ジョンの協力のもと、メサ・ベルデの銀行を襲撃するファン
しかし、そこに金はなく、地下には反政府活動を行った政治犯たちがワンサカと収容されていた・・・ つまり刑務所だったのです。
思いもよらず、革命の英雄に祭り上げられるファン
追撃する政府軍石橋ごと爆破する豪快なシーンも、本作屈指の名場面。
CGなんかない時代、実際に橋を爆破してますが、「これぞ映画だ!」って感じです。
ここでも流れる「シャンシャン」のテーマ、2人の男が夢中になってる「革命」という美しくも儚い夢・・・

そして、夢の覚める時がやってくる。
政府軍によって皆殺しにされてしまったファンの家族。(幼い子供も目を開けたまま死体となってる痛ましい描写)
革命軍の幹部だった、信頼できるヴィエガ医師が捕まり拷問にかけられ、仲間を売り飛ばす。(売られた仲間は次々と銃殺刑
「字の読める人間が『革命だ!』と煽り立て、字の読めない人間が戦って殺される」
と、ジョンを非難するファン
このセリフから、本作が決して単なる左巻きの作品ではないとわかります。
教養のない単純な男と思っていたファンに、こんな鋭いことを言われ、内省的になるジョン

そして最後の戦い。
列車で追ってくる政府軍を襲撃、だが戦闘の最中、ジョンは敵の弾に倒れる。
ファン「将軍になれ」と言い残し、自爆するジョン
「俺はどうすればいいんだ!」と、途方にくれるファンEND
爆発の美しさにも、こだわりまくった作品でした。

次回はペキンパー監督の「ワイルド・バンチ」ですよ。
アディオス、アミーゴ!






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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
楽しく拝読させていただきました。この映画は1973年にリバイバル映画館で見て、その後何日も映画を思い出して、何度も泣きそうになったことを思い出しました。当時中学1年生。多感な頃でした。絵もストーリーもさることながら、音楽が素晴らしいですね。美しい思い出を思い出させてもらいました。厚く御礼申し上げます。
TATUKIHA
2016/03/14 17:09
コメントありがとうございます!
中学生でこの映画のすごさがわかるなんてすばらしいですね!
私は学生の頃はイマイチぴんと来なくて社会人になってようやくですよ。
こんな名作がマイナーなままなんて残念です・・・
あうち
2016/03/14 19:55

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