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zoom RSS 【ネタバレ】「死の迷宮」フィリップ・K・ディック

<<   作成日時 : 2017/09/11 15:17   >>

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A MAZE OF DEATH (1979)
Philip K. Dick



死の迷路 (ハヤカワ文庫SF)
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フィリップ・K・ディック

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ういっちゃり・・・ ひっぱり、ほっぱり、すとっぱり!


当ブログで、ようやく7冊目のディックでーす。
この後、もうちょっと集中的にディックをやる予定、たぶん、メイビー。
本作はディック作品の中でも、とびきりミステリアス、というかシチュエーションが
まんま「そして誰もいなくなった」ですよね。
でも「犯人は誰だ?」なんて推理しても脳ミソの無駄だゾ!
ディック作品なのだから、犯人は「エントロピー」あるいは狂った宇宙のせいに決まってるのだ!

主人公をはじめ14人の男女が植民惑星デルマクー0に集まってくる。
彼らは皆、上層部から転任命令を受けやって来たのだが、この惑星で何をするのか誰も聞かされていない。
このデルマクーとかいう星がまた何もないショボイ星で、期待を抱いてやって来た登場人物たちは皆ガッカリ。
だがそんな14人もまた、分裂症だったりジャンキーだったり薬マニアだったり、まともじゃない人々ばかり・・・ ま、いつものディック作品に登場する「社会不適応者」たち。
そんな中、いきなり殺人事件発生!
犠牲者が2人、3人と増えていく中、いきなり登場する15人目の男ラッセルとは何者か?(彼は唯一マトモな人間に見える)

何もないと思われた惑星デルマクー0だが、人間を監視する虫レーザー攻撃してくるミニチュアの建物(いずれも分解してみると地球製のメカ)、近づくと遠ざかる蜃気楼のような建築物など、怪しげなものが次々と現れる。
中でも傑作なのが、テンチと呼ばれるゼリー状の生物。
テンチの前に何か物を置くと、ゼリーの塊をペッと吐き出す。
やがてそれが、前に置かれたものの複製に変化する。
登場人物の1人はこの機能を利用して、ペンなどの消耗品を複製してもらい使っている。
謎の男ラッセルは、「質問を書いたメモ紙」をテンチの前に置くと、「答えを書いたメモ紙」を吐き出すという裏技を知っていた。(ラストで明らかになるがテンチの正体はコンピューター)
そうそう、この世界で信仰されている神々も簡単に説明しておきましょう。
地上を歩き回って人々を助けるウォーカー・オン・アース、時間を巻き戻すメンチュファクチュラー、世界を創造するインターセッサーという合計3柱の善き神がいる。
それと対抗するのがフォーム・デストロイヤーディックの愛読者にはおなじみエントロピーの権化、死と破壊をつかさどる神。

次々と起こる事件はフォーム・デストロイヤーの仕業ではないか?
というのが最初の推論。
だが14名全員に、謎の認識番号のようなタトゥーがあることから、彼らは精神病院の患者で、何かの実験に巻きこまれているのではないか?
という第2の推論へ。
決してたどりつけない「建物」こそ、病院の本体なのではないだろうか。
主人公は突如現れた男たちによって拉致され、その「建物」へと連行される。
そこで飛行艇を奪い取って脱出、空から惑星を見てまわると・・・
眼下には崩壊した大都市が!
そこはロンドンだった・・・ 彼らは地球にいたのだ!
やがて大地は崩れ去り、すべては無に飲みこまれる・・・

彼らは宇宙船の中で目を覚ます。
エンジンの故障で20年も宇宙を放浪している宇宙船・・・ 彼ら14人+ラッセルは、その乗組員だった。
何もすることがない長い時間の中、彼らはコンピューターを使って「多脳性複合マインド」という人工的に作られた夢を同時に見るゲームをしていたのである。
ま、夢オチの一種ですね・・・
今回は精神の暗黒面が表面化して恐ろしい夢になってしまったが・・・
主人公は将来に絶望して、エアロックを開放して集団自殺しようかと考える。
だが、そこに現れたのが3柱の善神の1人インターセッサー
「なぜ、あなたがそこに? ゲームのために我々が作り出した神なのに?」
だが神は本物で、「植物に生まれ変わりたい」という主人公の望みをかなえてあげるのだった。
エアロックが開けられた記録もないのに、主人公が完全に宇宙船から消えた・・・ と、残された人々は不思議がる。

なぜ偽の世界のために作り出された神が、現実に存在したのか?
という点については、「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」のネタバレを参考にしてください。
http://puripuriouch.at.webry.info/201412/article_5.html

マーサー教の神の正体が売れない役者と暴露されたのに、クライマックスに本物の神のように主人公を助けに来る、という展開と同じですね。

それ以外のディック作品のネタバレは、今んとこ以下の通り

「高い城の男」
http://puripuriouch.at.webry.info/201601/article_3.html

「火星のタイム・スリップ」
http://puripuriouch.at.webry.info/201209/article_33.html

「流れよ我が涙、と警官は言った」
http://puripuriouch.at.webry.info/201508/article_1.html

「聖なる侵入」
http://puripuriouch.at.webry.info/201407/article_6.html

「ティモシー・アーチャーの転生」
http://puripuriouch.at.webry.info/201703/article_18.html

映画化作品は

映画「ブレードランナー」
http://puripuriouch.at.webry.info/201212/article_10.html

映画「トータル・リコール」
http://puripuriouch.at.webry.info/201403/article_16.html

映画「マイノリティー・リポート」
http://puripuriouch.at.webry.info/201707/article_16.html



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