【ネタバレ】「セレファイス」H・P・ラヴクラフト

CELEPHAIS (1920)
Howard Phillips Lovecraft



ラヴクラフト全集〈6〉 (創元推理文庫)
東京創元社
H・P・ラヴクラフト

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★登場する怪物★ なし

本作もまた、中2病を貫き通した男の悲しい物語。
ラヴクラフトの現実に対する拒否感はハンパなく、この辺が現代の若い読者からも絶大な共感を得る要因の1つでしょう。
「中2病マスター」ともいえる主人公は、夢物語ばかり書いて世間から笑い物にされる作家で、現代社会とまったくソリが合わない。
やがてアホらしくなって書くことをやめ、夢の世界にのみ目を向けるようになる。
夢の世界クラネスと呼ばれる主人公は、ある夢の中で故郷の村と再会。
眠っているような死んでいるような村の通りを進むと、大地の果てに達した。
眼下の遥かなる深遠に飛びこんだクラネスは、幼い頃に夢見た光の都セレファイスへと舞い降りる。
乳母から逃げ出して居眠りしたあの幼い日、クラネス黄金のガレー船に乗ってセレファイスを発ち、はるかなる雲の都セラニアンへと出航しようとした瞬間、目を覚ましてしまったのだ。
今回の夢では、あの日と変わらないままのガレー船の船長と再会、さっそく雲の都セラニアンを目指して船出、しかし、またしてもいいところで覚醒してしまう。
それ以来、セレファイスに戻れなくなったクラネスは、ついには麻薬に手を出し、睡眠時間を増やそうとするが・・・ いろんな不思議な夢は見るものの、念願のセレファイスには到達できない。


★衝撃の結末★

とうとう麻薬を買う金も尽き、フラフラとさまよい歩くクラネスは、人気のない通りで立派な騎士団と遭遇する。
彼をセレファイスの王として迎えるため派遣された騎士団とともに、クラネスはついに悲願のセレファイスへと向かう。
再び故郷の村に達し、通りを越えて大地の果ての深遠へ騎士団とともに飛びこむと・・・ とうとう、彼は光の都セレファイスへと戻ったのだ。
以後、雲の都セラニアンと往復しながら、王として神として、両方の都を永遠に統治するのだった。

現実世界では、故郷の村の断崖の下、浮浪者の溺死体が岩場に打ち上げられていた・・・
麻薬によって別世界へトリップするという発想、後世のドラッグ・カルチャーを先取りしてますな。











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