【ネタバレ】「ピックマンのモデル」H・P・ラヴクラフト

PICKMAN'S MODEL (1926)
Howard Phillips Lovecraft



ラヴクラフト全集 (4) (創元推理文庫 (523‐4))
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H・P・ラヴクラフト

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★登場する怪物★ 食屍鬼(グール)

ボストンに住む私は、ピックマンという変わり者の画家と友人になる。
この世ならざる奇怪で幻想的なピックマンの絵画、特に「食事をする食屍鬼」という作品は、私を虜にした。
彼はなんという常人離れした想像力の持ち主なんだろう!
ピックマンは旧市街にある秘密のアトリエに、私を招待してくれた。
この辺りの古い家々は、かつて密輸業者や海賊が使っていた秘密の地下トンネルで結ばれているらしい。
その地下空間を利用したアトリエで、数々のおぞましい作品を見せられて、私は思わず悲鳴を上げてしまった。
描かれていたモチーフはいずれも食屍鬼であり、それも異様にリアルで生々しかったからだ。
犬のような頭部を持った食屍鬼子供たちに死体の食い方を教えてる絵、地下の割れ目を通って地下鉄の駅に出現し乗客を襲ってる絵など・・・
果たして、これらは想像力だけで描いた絵なのか?

ある未完成の作品に、丸まった写真が留めてあった。
絵の参考にしようとした写真であろう、それを手にとった時、地下から異様な物音が聞こえて、ピックマンが拳銃を手に飛び出していった。
(私は思わず写真をポケットに入れてしまった。)
ピックマンは暗闇に向かって銃を発射、猛獣を調教するような叫びを発している。
戻ってくると、「君はもう帰ったほうがいい。最近は死体も不足して奴らも飢えてるから、先ほどの君の悲鳴で刺激されてしまったようだ」と言うので、わけもわからず、私は彼のアトリエを後にするのだった。


★衝撃の結末★

無事に家に帰りついた私は、ポケットから先ほどの写真を見つける。
そこに写っている物を見て慄然となった私は、思い知る。
ピックマンに想像力なんてものはなく、彼はただ目の前にあるモデルをリアルに描いていただけなのだ・・・
その後、私はピックマンとのつき合いを断ったので、行方不明となった彼がどうなったのか、まったく知らない。

獣人のような食屍鬼という怪物が、あんまり怖くないですねえ・・・
クトゥルー神話の中でも最下層の、雑魚クラスの怪物です。
ただ怪物がグワッと姿を現すのではなく、絵と写真によって存在が暗示されるだけ、というのが怪奇小説として雰囲気を盛り上げるナイスなテクニックですね。

ちなみに行方不明になったピックマンは、自らも食屍鬼に退化して、彼らと楽しく暮らしているようです。
「未知なるカダスを夢に求めて」では、ピックマンが仲間の食屍鬼軍団を率いて、主人公ランドルフ・カーターを助けて大活躍しますぞ。











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