【ネタバレ】映画「女王陛下の007」(1)

ON HER MAJESTY'S SECRET SERVICE (1969)



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英国冒険小説の香り漂う、あまりに過小評価された悲運の名作

イギリス冒険小説の本場であり、少年向けでも「宝島」のような名作がありますが、大人向けとなると世界一といえる質と量を誇ります。
そのイギリス冒険小説で最もメジャーなヒーローといえば、007ジェームズ・ボンドで決まりでしょうが、もともとハードボイルド風スパイ・サスペンスとして出発した007シリーズは、正統な冒険小説のスタイルからは、じゃっかん外れたものが多い。
やはりマクリーンイネスのように、過酷な大自然を舞台に不屈の意志をもった主人公が活躍する物語こそ、冒険小説の真骨頂。
さて、原作「女王陛下の007」ではボンドが都会を離れ、アルプスの大自然を背景に秘密結社スペクターとの戦いを繰り広げますので、非常に「正統派」に近い雰囲気をもった冒険小説に仕上がりました。
その原作に忠実に(まさしくシリーズ中最もフレミングの原作に忠実に)製作された映画版は、これまでの007映画とはちがう、非常に新鮮な感じを与えます。
何しろ前作「007は2度死ぬ」SF路線ギリギリで、ボンドが宇宙に飛び出す直前まで行きましたから・・・
ジョン・バリーの新しいテーマ曲スキー・シーンにピッタリな、非常に英国っぽい、冒険小説っぽい名曲でカッコいい!

そう、スキー・・・ 「女王陛下の007」といえば、映画史上初(かどうかは不明ですが、メジャーなアクション映画としては恐らく初)のスキー・アクション
(あいやー「テレマークの要塞」という映画のが先のようじゃ)
スキーを題材にした冒険小説としては、先行するハモンド・イネス「孤独なスキーヤー」がありまして、たぶんフレミングも意識していたと思います。
映画ではスキー・チャンピオンがカメラを構えたまま後ろ向きに滑る(その撮影自体が超絶アクション!)という離れ業を駆使、現代の基準でもまったく見劣りしないスピード感を味あわせてくれます。
学生時代に本作を見たホイチョイ・プロはモロに影響を受け、「天皇陛下の007」というスキー映画を自主制作したそうです(笑
この時の経験が後に「私をスキーに連れてって」で結実したんじゃないかな。

また、過去の宣材で「ラブ・ストーリー風」と評された本作ですが、確かにトレーシーとの真剣な恋、そしてボンドの生涯ただ1度の結婚とその結末が描かれてるものの、シリーズの他の作品に比べ、特にラブ・ロマンスに長い尺を取ってるというわけではありません。
原作だと、割とボンドは毎回真剣な恋をして、何らかの形で破局に終わるというパターンが多いですよね。
今回はそういう部分も原作に忠実に作られたので、ラブ・ストーリーっぽい印象があるのかと。

あと、なんか言い忘れたことがあるような・・・
そうそう、前作までボンドをやっていた、なんとかコネリーっていうハゲのオッサンが引退して、本作ではオーストラリア出身のジョージ・レーゼンビー2代目ボンドとなりました。
確かにコネリーと比べ役者として随分落ちますが(他のボンド役者と比べても落ちますが)、本作には若々しいレーゼンビーがピッタリとハマっています。
スキーをするところも、トレーシーと愛をささやくところも、最後の涙を流すところも、どれを取ってもコネリーとは似合わない。
本作がコネリー主演で映画化されたら違和感ありまくり、というか原作を大幅改変になったでしょう。
今回はレーゼンビーで良かったのです。
それをネチネチと文句いうコネリーのおかげで、本作は不当に低い評価を受けてきましたが、近年になってようやく、ファンの間で高い人気を得る作品となりました。
管理人は小学生の頃、初見の時から傑作だと見抜いてましたけどね・・・


#06 女王陛下の007

1 英国冒険小説の香り漂う、あまりに過小評価された悲運の名作
http://puripuriouch.at.webry.info/201401/article_4.html
6 キビキビした動きの若いボンド・・・ 老体コネリーじゃなくてよかった
http://puripuriouch.at.webry.info/201401/article_9.html
5 愛はすべてを越えて・・・ コネリーじゃなくてよかった
http://puripuriouch.at.webry.info/201401/article_8.html
4 スカート姿のボンド・・・ コネリーじゃなくてよかった
http://puripuriouch.at.webry.info/201401/article_7.html
3 ついに始まるスキー・アクション・・・ コネリーじゃなくてよかった
http://puripuriouch.at.webry.info/201401/article_6.html
2 妻の死にボンドが初めて見せる涙・・・ コネリーじゃなくてよかった
http://puripuriouch.at.webry.info/201401/article_5.html
7 *** シリーズ第6作「女王陛下」あれこれ ***
http://puripuriouch.at.webry.info/201401/article_10.html




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この記事へのコメント

蟷螂の斧
2016年06月02日 00:01
>最後の涙を流すところ

子供の頃、初めてこの場面を見た時はショックを受けました

>「トレーシーを殺した女優」として世間から白い目で見らていた

あれだけ憎たらしい悪女を演じたイルゼ・ステパット。
実際は繊細な部分があった女優さんかも知れません
「当時の西ドイツでは著名な女優であった」そうですし。
あうち
2016年06月02日 10:40
コネリーのボンドが涙を流すシーンなんか想像できないですよね。
でも「ロビンとマリアン」のラストの心中シーンを見たら、もしコネリーで「女王陛下」をとっていたらラストはこんな雰囲気だったかもなんて妄想しちゃいます笑

007の悪役はなにげにドイツ俳優が多いですよね。
フレミングが情報部にいたころは敵はソ連ではなくドイツだったし
そういえばドイツ語で007は「ぬるぬるしーべん」と発音するらしいです爆笑
蟷螂の斧
2016年06月03日 20:14
>ドイツ語で007は「ぬるぬるしーべん」

何と!全然イメージが違います
そして、007をダブルオーセブンと呼ぶ事。
最初は違和感がありませんでした。
しかし、パソコンでwordを学んで思った事。
0(ゼロ)とO(オー)は違うじゃないか?
まあ、どうでもいいですね

>007の悪役はなにげにドイツ俳優が多いですよね。

ゴールドフィンガー滝口順平さんの声で「おい!よろずや!」

>「ロビンとマリアン」のラストの心中シーンを見たら、もしコネリーで「女王陛下」をとっていたらラストはこんな雰囲気だったかもなんて妄想しちゃいます

なるほどねー!年を取って動きが鈍くなったコネリーならばお似合いです。
あうち
2016年06月03日 22:15
たしかにゼロとオーはちがいますよねーマイナスとハイフンも
しかし英語の国の人がダブルオーって言ってるみたいだから仕方ないかもですねー
昔の007特番で司会の児玉清が「ゼロゼロナナ」って言ってたらクレームがあったらしく次回作の特番ではちゃんと「ダブルオー」って言ってました。
そういえばゴールドさんは滝口順平でしたね!
ご冥福を・・・
綾小路清隆(仮名)
2018年08月31日 00:28
実はこの映画、結末だけは知ってた映画でした(よくナックルズ系の雑誌やドラマやアニメの最終回を扱う本でよくネタにされてたため…)
本作の前に次回作の「ダイヤモンドは永遠に」を先に観ちゃってたんですごいギャップを感じました。ラストを前から知ってたとはいえラストで思わず涙が出ちゃいました…
後、ブロフェルドとのボブスレーでの戦いは新鮮でした!こういうブロフェルドとのファイト、ダニエルボンドでもいいからもっとみたいですね。
あうち
2018年08月31日 14:32
この映画はファンの間で評価高いんですよ。
女王陛下の続きはダイヤモンドでなくユアアイズオンリーと考えるとスッキリします。
これぞブロフェルド!という感じですよね。
今の新しいブロフェルドはフニャフニャすぎる・・・

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