【ネタバレ】映画「続 夕陽のガンマン」

THE GOOD, THE BAD, AND THE UGLY (1966)



続 夕陽のガンマン [Blu-ray]
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
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アエアエアアァァァ 黄金のエクスタシーが呼ぶ地獄の決斗

真冬のマカロニ祭り第3弾、巨匠セルジオ・レオーネ監督第3のウエスタン、クリント・イーストウッドにとっても第3のそして最後のマカロニ出演作となる大作「続・夕陽」であります。
とついてるけど続編ではない、マカロニならではのムチャクチャ邦題であります。
「夕陽のガンマン」に比べ予算もスケールも火薬量も大幅アップ!(でも管理人は「夕陽」の方が好きだけどなー)
原題はザ・グッドいいもんクリント・イーストウッド)、ザ・バッド悪者リー・バン・クリーフ)、アンド・ジ・アグリー卑劣漢イーライ・ウォラック)となってますが、まさのこの3人が黄金を巡ってえげつない争いを繰り広げるお話。
前作では協力関係だったイーストウッドバン・クリーフが敵同士なのも面白いですが、なんといっても「荒野の七人」悪ボスだったウォラック演じるなんとも人間臭い「卑劣漢」が2人を食ってしまう名演技。

南北戦争真っ盛りのアメリカ。
ふとしたことで出合った賞金稼ぎブロンディーイーストウッド)と小悪党トゥーコウォラック)はコンビを組んで荒稼ぎしていた。
賞金首のトゥーコブロンディーが保安官事務所まで連行、賞金を受け取る→ 処刑の日、トゥーコの首を縛るロープをブロンディー長距離射撃で切断、トゥーコは逃亡→ 再びトゥーコブロンディーが別の街の保安官事務所まで連行、賞金を受け取る
という手口をえんえんと繰り返し、何度も賞金を受け取るという笑
でもさすがに、このへんで同じ手口も使えないだろという頃、ブロンディートゥーコを丸腰で砂漠に放り出し見捨てる。(ぜんぜんザ・グッドじゃないところがミソ)
どうにか砂漠から生きて帰ったトゥーコ、銃砲店に押し入ってリボルバーを念入りに選ぶところは名場面!
https://www.youtube.com/watch?v=meP_Ufwj-FY
ブロンディーの野郎、このままじゃ済まさん!

今度はブロンディーが銃を突きつけられ、砂漠をえんえんと歩かされるリンチ。
ついにダウンするブロンディートゥーコがトドメをさそうとすると・・・
砂丘の彼方から御者のいない馬車が走ってくる・・・ 中は兵士の死体がいっぱいだ。
何かお宝を積んでないか探すトゥーコ、すると死体の一つがまだ生きていた。
「お宝の場所を教えるから助けてくれ・・・」
男は南軍の金貨をタンマリ盗み出し、ある墓地に隠したという。
墓地の名をどうにか聞き出すトゥーコ、しかし男に飲ませる水を取りに行ってるうちに、男は息絶えてしまう。
「墓地の名はわかっても、誰の墓に金貨を埋めたのかわからん!」
しかし、そばにいたブロンディーが死にゆく男から墓の主の名前を聞き出していた。
墓地の名は聞いたが墓の名を知らないトゥーコ
墓の名は聞いたが墓地の名は知らないブロンディー
かくして2人は再びコンビを組んで、お宝ゲットをめざす旅に!

シンプルな物語だった前作から一転、今回の脚本は大作にふさわしい奥行きのあるものになりました。
トゥーコの兄が働く教会で彼の過去が語られるくだりや、橋を巡って南北両軍が無駄な争いを繰り広げ戦争のむなしさを感じさせるところなど、単なるマカロニではない一般映画としても高い水準の出来栄え。(そのぶん冗長になってる気もするけど)

この2人に北軍の捕虜収容所で所長を務める悪党エンジェルリー・バン・クリーフ)がからんでくる。
トゥーコを拷問にかけ、その悲鳴が外に漏れないよう楽団に演奏させるところも名場面。
https://www.youtube.com/watch?v=msR_cvWHKzs
目指すはサッド・ヒルの墓地ブロンディートゥーコは、追ってくるエンジェルの手下を1人また1人と倒していく。
バスタブからトゥーコが敵を撃ち殺し「しゃべくってないで撃て」というシーンがホント好き。
https://www.youtube.com/watch?v=hnFdTXtFdSE

そして3人の男は墓地に到着。
https://www.youtube.com/watch?v=iPC4rIZX5qI
ブロンディーが拾った板切れの裏に墓の名を知るし、その板切れを巡って3人同時発砲のトライアングル決闘が始まった!
ファイナル・デュエル!
https://www.youtube.com/watch?v=aJCSNIl2Pls
ここで流れる「トリオ」という曲、劇中とサントラでバージョンがちがう。
サントラには劇中で使用したバージョンを収録してくれ!
というかサントラ用のバージョンなんていらんのじゃ!

結果は見ての通り、トゥーコの銃は弾丸が抜かれていたという笑
エンジェルブロンディーに仕留められ、めでたしめでたし。
板切れの裏には、なんの名前も書かれていなかった。
つまり「無名戦士の墓」こそお宝の隠された墓だった。
お墓掘った、金貨出てきたー!

しかしここで残った2人の争いを避けるため、トゥーコを縛り首状態にして十字架の上に立たせるブロンディー
そしてきちんと金貨を山分け、自分の分だけもってブロンディーは消える。
後ろ手を縛られ、首にロープがかかったままのトゥーコ、十字架の上で膝がガクガクぶるぶる。
このままでは金貨を前に絞首刑になってしまう・・・
ここでブロンディーは遠くの丘の上から、そう、2人で組んで賞金をだまし取ってた時のように、長距離射撃でロープを切ってやるのだった。
頭から金貨の山に突っこんでいくトゥーコ
去っていくブロンディー「お前なんかぜんぜん『いいもん』じゃねー!」
まあそうだけどさ、ちゃんと山分けしてくれたでしょ笑

エンニオ・モリコーネのテーマ曲も映画音楽史上に残る傑作
https://www.youtube.com/watch?v=AFa1-kciCb4
アエアエアアァァァというシャウトはコンドルかと思ったらコヨーテだって。

ウーゴ・モンテネグロ楽団のバージョンもカッコいいのだ。
https://www.youtube.com/watch?v=qd_7Bnxblo4

いやー名場面多い名作でしたなー。
まさに大人のおとぎ話。
この作品を最後にイーストウッドマカロニを卒業、アメリカに凱旋帰国する。
その後も「奴らを高く吊るせ」みたいなマカロニっぽいアメリカ西部劇に出るけどな。











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この記事へのコメント

蟷螂の斧
2016年04月29日 07:48
灰色の軍服を着た軍人が近づいて来る。トゥーコが「南軍!万歳!」と叫ぶ。
ところがその軍人が埃を祓うと青い北軍の軍服だったと言うオチ。ああいうの好きです(笑)
トゥーコを演じたイーライ・ウォラックはまさに名脇役。「荒野の七人」では盗賊の首領。「おしゃれ泥棒」ではダンディな富豪。98歳で天寿を全う。
あうち
2016年04月29日 13:20
あの軍服のギャグは笑いました!
ウオラックいいですよね。
このブログで扱った映画だと「ザ・ディープ」「ハンター」にもしょぼいオッサン役で出てました。
「荒野の七人」もそのうち取り上げます!
蟷螂の斧
2016年05月03日 21:50
>でも管理人は「夕陽」の方が好きだけどなー

そして、あちらはリー・バン・クリーフが悪者かと思ったら・・・(ネタバレ禁止!)

>続とついてるけど続編ではない、マカロニならではのムチャクチャ邦題

そう言うパターンが多いです。
そして、「○○の□□」。
○○は「荒野の」「夕陽の」「さすらいの」・・・etc.で□□は「ガンマン」「決闘」「用心棒」・・・etc.と言う組み合わせですよね(笑)。

>「荒野の七人」もそのうち取り上げます!

第2・3・4作にも愛着を感じる蟷螂の斧
それではまた。良きGWを
あうち
2016年05月04日 09:29
リーバンは良い人も悪人もどちらもいいですよね。
「怒りの荒野」みたいに良い人かと思ったら悪、あるいはその逆パターンもあるし。
マカロニ邦題で笑えたのは「さすらいの一匹狼」
主人公さすらってなくて町に定住してるし笑
一匹狼じゃなくて町の人と協力してるし笑
蟷螂の斧
2016年05月05日 21:49
>リーバンは良い人も悪人もどちらもいいですよね。

まさに名脇役!そして名悪役!

>「怒りの荒野」みたいに良い人かと思ったら悪

凄みがありました。実生活では軍隊で鍛えられた肉体。
そして荒野の七人シリーズ第4弾ではクリス役。保安官。別の町に行って「ねるとん」(爆笑!)

>さすらいの一匹狼

僕はまだ未見ですが、あうちさんのコメント。笑えます
あうち
2016年05月05日 23:22
昔の俳優さんの眼光があんなに鋭いのは戦争経験・軍隊経験があるからでしょうか
うーんB級に堕落した後の荒野七人シリーズ見たい
録画を消さなければよかった
あ、「ロビンマリアン」の録画が見つかりましたので見ました!

例によって続編ではない「続さすらいの一匹狼」もありますが、「さすらい」の続編ではないんだけどジェンマ主演の何かの映画の続編ぽいんですよね笑
タイトルつける方もわけわからなくなってるんだと思います笑
蟷螂の斧
2016年05月07日 08:49
>「ロビンマリアン」の録画が見つかりましたので見ました!

おお~ついにご覧になりましたか
感想を期待しております。

>戦争経験・軍隊経験があるからでしょうか

そう思います。
逆に「グリーン・ベレー」で歴戦の勇士を演じたジョン・ウェインは軍隊未経験ですね。

>B級に堕落した後の荒野七人シリーズ見たい

「B級に堕落した」あっはっはっ!次のチャンスを逃さないように

>タイトルつける方もわけわからなくなってるんだと思います

同感です
あうち
2016年05月07日 10:09
今ちょっとブログ更新休んでますが来月辺りから復帰して「ロビンマリアン」もさっそく取り上げたたいと思います。
「グリーンベレー」といえば太陽が東に沈んでいくラストで有名なやつですね笑
マカロニは大好きですがジョンウエインの西部劇はほとんど見たことないなあ。
そういえばタイトル忘れましたが実際のアメリカ開拓時代がどんなふうだったか検証した歴史本のレビューを昔見たのですが、賞金稼ぎが横行する非情に血生臭い殺伐とした時代だったようで、ジョンウェインよりもマカロニの方が史実に近い(笑)という驚きの内容でした・・・
蟷螂の斧
2016年05月08日 18:57
>「グリーンベレー」といえば太陽が東に沈んでいくラストで有名なやつですね

あの場面を見た兵士達が「東と西の区別がつかない奴が戦場で役に立つのか」と爆笑したそうですね

>マカロニは大好きですがジョンウエインの西部劇はほとんど見たことない

そこがまた、あうちさんらしくていいですよ

>ジョンウェインよりもマカロニの方が史実に近い(笑)という驚きの内容でした・・・

そうだったんですか!驚いたと同時に嬉しくも思います。
そう言えば「映画秘宝」関係の本にマカロニウェスタンのスタッフ達が「本当はお前たちが見たいのはこれだろ!血がドバドバ出て来る西部劇だろ!」と思いながら製作したと書いてありました。

>来月辺りから復帰して「ロビンマリアン」もさっそく取り上げたたいと思います

あうちさんもご多忙ですから、無理のないようにゆっくりお願いします
あうち
2016年05月08日 22:01
いつもコメントありがとうございます。
おかげでやる気が出てきましたよー
ほんとにマカロニの時代はやりたいほうだいでしたね!
今のTVや映画のパワーがあのころを越えるのは不可能でしょうねえ。
日本だけでなく世界的にも

ジョンウェインの映画は何を見るのがいいんでしょうねえ。
とりあえずグリンベレとマックQは見たいなーと思いますが
蟷螂の斧
2016年05月10日 19:07
>ジョンウェインの映画は何を見るのがいいんでしょうねえ。

やっぱり「グリーン・ベレー」でしょう。
まずは最初だけ見る。長くてつまらないと思ったら、一気に飛ばしてラストシーン!
どうせ結末がわかっているのですから、それでいいと思います
映画秘宝の「底抜け超大作」にもそのあたりが詳しく(?)書かれています(笑)。

>今のTVや映画のパワーがあのころを越えるのは不可能でしょうねえ。

1960年代・1970年代。映画も音楽もパワーがあったと思います

>イーストウッドはマカロニを卒業、アメリカに凱旋帰国する。

また、リー・ヴァン・クリーフもイタリアに出稼ぎに行った甲斐がありました。ロケ地はスペインでしたっけ?
あうち
2016年05月10日 22:01
そうかリーヴァンクリーフもアメリカ人でしたっけ笑
マカロニでしかほとんど見ないし顔が日本人ぽいし
なんとなくイタリア人のようなつもりで見ていました笑
彼はいつアメリカに帰ったのだろう・・・
あ、でも後にニンジャマスターやってましたよね
ケインコスギの師匠でしたっけ・・・(見てない)

ロケ地はおもにスペインのアルメリア地方らしいです。
「夕陽のガンマン」ラストの決闘の舞台となったサークル?がここらしいです
https://www.google.co.jp/maps/@36.8506936,-2.1237752,3a,75y,171.14h,85.43t/data=!3m6!1e1!3m4!1sD92NEfQ4hXlnLf0YT6E4sg!2e0!7i13312!8i6656
蟷螂の斧
2016年05月12日 20:48
>サークル

ありがとうございます。今、見ました。感動しました!
辺りは箱のような形の家が多いです。そして海に近い地方ですね。

>ケインコスギの師匠でしたっけ・・・(見てない)

僕もまだです。

>彼はいつアメリカに帰ったのだろう・・・

シリーズ第4作「荒野の七人 真昼の決闘」のロケ地はどこだろう?
ちょっと気になって調べました。
第3作は「マカロニ・ウエスタンのロケ地であるスペイン、アルメリア地方の荒野」です。
第4作は・・・・わかりません。残念!

あうち
2016年05月12日 22:51
え!荒野の七人はれっきとしたアメリカの西部劇なのにスペインでロケしてるんですか!
もうほとんどマカロニですね笑
レオーネ監督の「ウエスタン」はマカロニなのにアメリカでロケしてるのに・・・

ケインコスギじゃなくてケンコスギでしたっけ?
一時期彼のハリウッド製ニンジャ映画がはやりましたが日本のTVではほとんどやってくれないですねえ。
あうち
2016年05月14日 13:09
とうろうさん
PCこわれましたシクシク
しばらくレスが不自由になります
蟷螂の斧
2016年05月22日 10:47
パソコンが壊れたんですか?大変ですね。
まあ、ゆっくりと行きましょう・・・。
あうち
2016年05月27日 14:37
今日やっと修理からもどってきました!
しかしデータや設定が失われ復元が大変そう
週に一度はバックアップしないとですね。
まだ買って1年半なのに・・・
ken
2019年02月27日 13:50
映画音楽って大事ですよね。どうにも切り離せない。例えば「第三の男」「007」「ジョーズ」などなど、どれをとっても他のものは考えられない。
アエアエアアァァァ  ワーワーワ~  すぐにポンチョ姿が目に浮かびます。子供の頃から耳慣れたこのメロディ。今までずっと、電子音楽的なものと思っていました。何気にユーテューブ見てたら、大オーケストラものがあり、このワーワーワを歌手が肉声でやっているのを見て、コケソウニナッタ。
あうち
2019年02月27日 20:57
電子音楽が発明されるのは、この10年後くらいですね。(70年代に入ってから・・・)
モリコーネは人間の声を楽器のように使った曲が多いです。
ken
2019年02月28日 20:40
いや~大恥かいてしまいました。
www.youtube.com/watch?v=enuOArEfqGo 
この演奏というか、歌い方が正式だったんですね。私はてっきり大掛かりな「ネタ」かと思ってました。でも、世の中には同じような人が居て、ほっとしました。youtube のコメントより
Is it just me? For decades, I've always thought the "Wah wah" parts of this song were done with some sort of instrument, so I was REALLY surprised to see someone singing it!
しかし、マカロニ音楽といい、迫真の「アンタッチャブル」の緊迫感とか。そうかと思えば、Once upon のような美しい曲も物す。この方も天才の部類ですね。
あうち
2019年02月28日 22:17
モリコーネ先生は天才ですよね。
昔は輸入物のモリコーネのサントラ版を集めてました。

その「続・夕陽」オーケストラの動画はデンマークのですね・・・ 生はいいですねえ!
本当に正式なバージョンはイ・カントーリ・モデルニというコーラスグループがワーワーワーを歌ってます。
いや、でも楽器だと思ってた人、けっこういるんですね笑

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