【ネタバレ】「スノー・タイガー」 デズモンド・バグリイ

THE SNOW TIGER (1975)
Desmond Bagley


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雪崩は子羊の皮をかぶった虎だ! 鉱山町を襲う白い恐怖

当ブログで8本目のバグリイになりますか。
残りのバグリイも全作入手済みなので、おいおいやっていきます。
英国冒険小説作家の中でもバグリイは、マクリーンヒギンズとちがって劣化せず、どの作品も一定水準を保ち、駄作がないのが特徴です。
そのかわり作品数が少ないのが、チト寂しいがのう・・・

「原生林の追撃」では地滑り「ハリケーン」ではハリケーンと自然災害を題材にした作品が多いバグリイ、本作ではズバリ、雪崩がテーマです。
日本でも最近、痛ましい雪崩の事故が起きましたが・・・
そしてバグリイ作品では珍しく、構成が凝っていて、主人公がニュージーランドに乗りこんでから雪崩が起きるまでの流れと、その後に真相を追及すべく開かれた聴聞会の流れと、2つの物語の流れをバラバラにして交互に配置。
雪崩が町を襲う大パニック場面と、聴聞会で真実が暴かれる衝撃場面、2つのクライマックスが並んでラストの方に来る仕掛けになっています。
では、物語を時間軸に並べなおして、あらすじを見てみましょう。

主人公(たぶん)の英国青年イアン・バラードは、かつて少年期を過ごしたニュージーランドのとある鉱山町へと帰ってきた。
彼は大企業グループ経営者一族の跡取りであり、その経営手腕を試されるため、この町の鉱山会社の専務に任命されたのだ。
だが一族内に彼をよく思わない派閥がいるばかりか、地元のピーターソン一族バラード家が鉱山をだまし取ったと信じており、今でも深い恨みを残している。
特に粗暴な三男チャーリイ・ピーターソンは少年時代、双子の兄がイアンに殺されたと誤解しており(実際は事故)、イアンをいつかブッ殺すと宣言してはばからない。(彼の妹リズイアンといい仲であり、よけいに怒りが収まらない)
前途多難な鉱山経営を始めるイアンだが・・・

そんな時、親友のマックギルが南極調査旅行に行く途中に、鉱山町に寄り道してくれた。
彼は雪崩の専門家で、もう1人の主人公。(というか主人公はイアンでなく、こっちか?)
狭い谷間に広がる鉱山町、そしてスキー場を作るため樹木が伐採された斜面を見るなり、「こりゃイカン。雪崩が来るで、すぐ避難せーや!」
だが前兆となる小雪崩で谷間の入口が埋まってしまい、誰も町から出られない。
こうなったら少しでも安全な場所に住人を移すしかない・・・ が、その準備作業中、ついに雪崩は始まった!
斜面直下の鉱山だけでなく、町全体を埋め尽くす雪、さらに勢いに乗って反対側の斜面も駆け上っていくが、さすがに途中で止まった。
収まった後も、救助ヘリが取材ヘリと衝突するなど、二次災害が続く。
最終的に死者は54人となった。

事態を重く見た政府は、13日間に及ぶ聴聞会を開く。
この席で専門家マックギルにより、雪崩の実体が暴かれていく・・・
そして最後に明かされる衝撃の事実。
雪崩が起きる直前、狂った男チャーリイが山のてっぺんでバイーンバイーンとジャンプして、「雪崩起きろー皆死んでしまえー」とばかりに、積雪に刺激を与えまくっていたのである。(もっとも、こんなバカな真似をしなくとも、雪崩が起きるのは時間の問題であったが)
しかも聴聞会最終日の前の晩、妹に手を出すイアンに怒り爆発のチャーリイは、イアンをボコって意識不明の重体にしてしまう。
そちらの罪により聴聞会会場で逮捕されるチャーリイ
うーん雪崩よりもチャーリイのキチガイっぷりに、いいところをもっていかれてしまった感じ。
主人公が意識不明のままENDというのも、後味悪いな。
あ、やっぱりマックギルが主人公か。



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