【ネタバレ】「あなたに似た人」 ロアルド・ダール

SOMEONE LIKE YOU (1948)
Roald Dahl



あなたに似た人〔新訳版〕 I 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕
早川書房
ロアルド・ダール

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by あなたに似た人〔新訳版〕 I 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル




酸いも甘いも噛み分け熟成、奇妙な味の短編集

読書の秋、短編集祭り開催!
短編小説っていいですよね、すぐ読めるから!
そんな短編の名手4人を、ハヤカワ文庫から厳選してお送りする第1弾。
映画「チャーリーとチョコレート工場」原作者にして、「007は二度死ぬ」「チキチキバンバン」の脚本を書いたロアルド・ダール
イギリス人ならではの毒のある「大人のおとぎ話」が素晴らしい。
特にギャンブルや熟年の男女関係をテーマにしたものが多く、ブラックなオチが楽しめます。
本書には15本収録されてますが、半分ほどご紹介。
タイトルが言うほど「あなたに似た人」は登場しないと思うけど・・・


「南から来た男」

海辺のホテルで、ラテン系の男が青年に賭けをもちかける。
(ジッポーと思われるオイルライターを青年に見せ)「このライターいいでしょう? シュボッ シュボッ でも時々、火がつかない時があるんですよねえ。あなた、このライターを10回連続で点火できたら、私のキャデラックを差し上げましょう。そのかわり・・・ 1回でも失敗したら、あなたの指を1本、私に下さい」
欲に目がくらんで、受けてしまう青年。
青年の腕を固定して、いつでも指を切断できる態勢にして、いよいよ着火スタート・・・ というところで、ラテン男の奥さんが「バカなことやめなさい!」と止めに入り、賭けはお流れ。
奥さんは亭主に、「だいたいあなた、賭けられるような財産、何もないでしょ? キャデラックだって、あたしの車ですよ!」
青年に説明する奥さん、「夫がバカな賭けを好むので、あたしが勝負して、この人の財産をあらかた取り上げてしまったんですよ・・・」
彼女の片手には、親指の他、あと1本の指しかなかった・・・

あ、この話、「ヒッチコック劇場」か何かで見たことあるぞ!
と思って調べたら、やっぱり何回か映像化されたことがあるようです。
そういえば最近、「ヒッチコック劇場」のテーマ曲がCMで流れてますね。
これ
https://www.youtube.com/watch?v=RTgQUd6KyNc

あ、「南から来た男」もまるっと(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=XdNCHB2ljLo


「韋駄天のフォックスリイ」

主人公は通勤電車の中で、ある男とバッタリ出会う。
小学校時代いじめっ子だったフォックスリイ・・・
このクソガキによる、胸糞悪いイジメの記憶をあれこれ思い出してしまう主人公。
仕返しをしてやろう、困らせてやろうと、主人公は相手に近づき、名を名乗る・・・
「私、レプトン校に通っていたウィリアム・パーキンスです」
「私はフォーテスキューと申します」
あ、フォックスリイじゃなかった笑


「大人しい凶器」

家庭的な妻メアリは、警察官の夫から離婚話を持ち出され、夕食にする予定だった羊の脚で殴り殺してしまう。
警察が呼ばれ捜査開始、だが犯人不明で凶器も見つからない。
遅い時刻になったので、警官たちに夕食をふるまうメアリー
「凶器はいったい何だろうな?」
ローストした羊の脚をムシャムシャ片付ける警官たち。


「皮膚」

乞食も同然の老人の背中には、とある有名画家の作品が入れ墨されていた。
画家は不遇だった若いころ、老人の世話になっており、その礼として背中に作品を刻んだのである。
ある画商が老人に申し出る。
「カンヌにあるブリストルという高級ホテルに、あなたの部屋を生涯お取りします。あなたはプールで日光浴をして、お客はラウンジからあなたの背中の作品を鑑賞する、どうです?」
それを受ける老人。
だが、その後、彼の姿を見た者はいない。
そして背中の入れ墨だけが切り取られ、額縁に入って、オークションに出品された。
そしてカンヌにはブリストルというホテルは存在しないのだった。


「首」

タートン卿は貴族だが、いたって大人しい人物。
派手で社交好きな彼の奥方は、彼の目の前でも、平気で若い男とイチャイチャするような女性。
ある日、奥方は浮気相手の男性を連れて、屋敷の広大な庭園をお散歩。
それをじっと見つめるタートン卿
ヘンリー・ムーアの現代彫刻がいくつか庭園に置かれているが、そのうちのひとつに、ちょうど首がスッポリ入るような開口部がある。
浮かれた奥方は、ふざけてその穴に首を突っこみ、抜けなくなってしまう。
救助に駆けつけたタートン卿はノコギリと斧を取り寄せ・・・
斧を手に、もがいてる奥方の首の上に振りかぶると・・・


「告別」

主人公は初老で独身の貴族男性。
愛人のジャネットが、彼のことを「退屈なジイサン」と陰口叩いてるのを知って、仕返ししてやろうと企む。
最近女性に人気のロイデンという画家がいて、この画家が女性の肖像を書く時、まず全裸の姿を描いて、その上から下着を描き、さらにその上から着衣を描く・・・ そうすることによって立体的な厚みのあるリアリティーのある肖像画が描けるという。
主人公はロイデンを雇い、愛人ジャネットの全身像を描かせる。
絵が完成すると、着衣部分に塗られた油絵の具をチマチマと削り落としていく。(主人公は絵画修復のエキスパート)
最後にはジャネットのヌードが現れた!
その絵をパーティー会場に飾ってみたところ・・・


「味」

大金持ちのスコウフィールド家の晩餐会に、毎度呼ばれる食通のプラット氏
ラベルを隠したワインの銘柄を当てられるかどうか、屋敷の当主と毎回賭けをするのである。
だが今回、プラット氏はとんでもない申し出をする。
「賭けに勝ったら、お嬢さんをください!」
プラット氏が負けたら、家を差し上げるという。
欲に目がくらんだスコウフィールド父娘は、その条件を飲む。
そしてプラットは見事に、ワインのシャトーと年代を当ててしまうが・・・


最後の方はネタバレでなくネタ伏せになってしまいましたが、後は本を買って読んでみよう!

ダールが脚本を書いた映画のネタバレがこちら

「007は二度死ぬ」
http://puripuriouch.at.webry.info/201306/article_1.html

「チキ・チキ・バン・バン」
http://puripuriouch.at.webry.info/201309/article_14.html



チョコレート工場の秘密 (ロアルド・ダールコレクション 2)
評論社
ロアルド・ダール

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by チョコレート工場の秘密 (ロアルド・ダールコレクション 2) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



キス・キス (ハヤカワ・ミステリ文庫)
早川書房
ロアルド ダール

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by キス・キス (ハヤカワ・ミステリ文庫) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



単独飛行 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
早川書房
ロアルド ダール

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 単独飛行 (ハヤカワ・ミステリ文庫) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック