【ネタバレ】 「死ぬのは奴らだ」 イアン・フレミング

LIVE AND LET DIE (1954)
Ian Fleming


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カリブの秘宝をめぐってハードボイルドから冒険小説へ脱皮!

みなさん、来年の目標は決まりましたか?
管理人の2018年の目標は・・・ 「生きる」!
そう・・・ 我は生き、奴らは死なせる・・・ 死ぬのは奴らだ!
というわけで原作シリーズ第2作目、「死ぬのは奴らだ」のネタバレです!
前作「カジノ・ロワイヤル」では敵に捕まっておいなりさんをペシペシされたうえ、ヒロインのヴェスパーに自殺されてしまうという、いいところなしだったボンドさん。
今回も前作ほどではないにしろ、けっこうひどい目にあいます・・・

新たな任務でニューヨークへ飛ぶボンド
今回は物語の2/3くらいアメリカが舞台ですが、「アメリカのコーヒーはマズイ(コーヒーだけか?)」とか「アメ車は画一的で個性がない(そうか?)」とか、アメリカをディスりまくるボンドがおもしろい。
なんでもアメ車のオートマチック・ギアとかパワー・ステアリングとか便利で快適な機能が、車を運転する楽しみを阻害しているそうで、現代の「トップギア」と言ってることが変わらん笑
「トップギア」といえば、何かと007シリーズと関わりの深いBBC放送の自動車番組でしたが、名物司会者ジェレミー・クラークソンがBBCスタッフとケンカしてクビになったニュースが世間を騒がせましたね。(なんでも司会者の昼食を用意してなかったのがケンカの原因とか)
そのジェレミーたち3人がAmazonに拾われ、「グランドツアー」なる番組に出演してるようですが、まさか昼間の地上放送でジェレミーのCMがバンバン流れる日が来るとは夢にも思わんかった笑

いや、話がそれましたが、カリブ海から回収された金貨(海賊モーガンが隠していたお宝)が市場に流れ、金相場が狂いまくっている。
その黒幕はニューヨークの黒人ギャング団首領・犯罪王ミスター・ビッグ
彼は単なるギャングではなく、ソ連の秘密機関スメルシュで訓練を受けた工作員であり、ヴードゥー教の大司祭である死神サメディ男爵の化身でもあるのだ。
前作のル・シッフルなんかとはスケールのちがうモンスター級悪役の登場です。
CIAのフェリックス・ライターとの再会を喜んだのもつかの間、捕らわれたボンドは尋問され小指の骨を折られ、スキをついてどうにか脱出。
一方のライターも敵に捕まり、サメの餌にされて片手片脚を失う・・・
そう、ここは「消されたライセンス」で採用された場面。

ビッグにかこわれていた神秘的な美女ソリテール(テレパシー能力あり)とともに逃走するボンド、追撃の手を逃れて急行列車で南へと下る。
この豪華そうな列車の旅は、後の「ロシアより愛をこめて」オリエント急行の旅の原型でしょう。
だがソリテールビッグの手下に拉致され、ボンドは決戦の地ジャマイカで戦いの準備を整える。
原作・映画の両方でたびたび舞台となるジャマイカも、今回が初登場。
ジャマイカ沖の小島に海賊の宝が眠っており、それを発見したビッグは豪華ヨットで少しずつ運び出してアメリカへと密輸していたのだ。
その手口は、熱帯魚の水槽に敷きつめた砂の中に金貨を隠すというもの。
この海賊モーガンの島は後に「ドクター・ノオ」の島基地へと発展、007名物の「秘密基地」が誕生するのです。

サメやバラクーダがうろつく危険な海底を横断して、島へと接近するボンド
この海底シーンは冒険心くすぐるワクワクもので、後の「サンダーボール作戦」の海底アクションへと発展していきます。
こうして見るとつくづく、後に007の特色となる要素がギュギュッと詰めこまれてるなあ。
ボンドはヨットの底に時限爆雷を仕掛けるが、またしても捕まってしまい・・・
ソリテールとともに抱き合わせに縛られ、走るヨットにロープで引きずられ、サンゴ礁でズタズタ&サメの餌にされる刑に処せられる。
ここは「ユア・アイズ・オンリー」に採用された場面。
が、サンゴ礁が間近に迫ったところで爆雷でドッカーンと吹き飛ぶヨット。
血まみれで海に落ちるミスター・ビッグはサメに全身を食いちぎられ絶命!
ボンドも傷だらけになったが、ソリテールに優しく看病してもらうのだった。

レイモンド・チャンドラーに影響を受けハードボイルド・スパイ小説としてスタートした007シリーズですが、早くも第2作で大冒険活劇路線に変更。
これが成功して大ヒット・シリーズとなる、まさに007の原点といえる傑作でした。



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この記事へのコメント

蟷螂の斧
2019年10月11日 06:19
おはようございます。

>ここは「ユア・アイズ・オンリー」に採用された場面。

読んでいて迫力がある場面だと思いました。

>ミスター・ビッグはサメに全身を食いちぎられ絶命!

絶命する時の描写が生々しかったです!

>ポリタンク買ってきました。

お互いに気をつけましょう。

>私にとって金田さんは現実の野球よりも「アストロ球団」ですねえ。

そう言えば子供の頃の僕は漫画を描くのも好きで、金田監督が出てくる漫画を2種類描きました。
あうち
2019年10月11日 13:09
どうも台風はここを直撃しそうです。
もし明日以降コメントの返信がない場合、電気をやられたと思ってください・・・

>金田監督が出てくる漫画を2種類描きました。

おおそれはスゴイ! 金田さんがお好きだったんですねえ笑
私も小学生のころ野球漫画を描いたことあるような

ユアアイズに採用された場面は映画でも名場面でしたねえ。

蟷螂の斧
2019年10月11日 17:18
こんばんは。台風19号。どうかお気をつけて下さい。

>金田さんがお好きだったんですねえ笑

中日ファンの僕は昭和49年の日本シリーズは本当に悔しかったんですが、そこがカネやん、なぜか憎めないところがありました。
2回目の監督を退いてから随分時が流れて、カネやんが雑誌のインタビューに答えた記事。
「試合中の乱闘は半分以上はパフォーマンスやでー!そうせんとパ・リーグはお客さんが入らんからなあ。ただ困ったのはそのへんの事情を知らん外人選手や。本気になって暴れるから、みんなで必死に止めたでー!」
愛すべき発言ではないですか!(笑)
ちなみに僕が書いた漫画はプロボクサー出身の名物審判・露崎元弥さんと金田監督のバトル。「おい!お前の判定、おかしいやないか!」と先制パンチ。「おう!受けてたつぞ!」とカウンターパンチの露崎さん。お客さんが「おっ?二人とも頑張れよ!」と言う短編漫画です。お恥ずかしい・・・。
ちなみにあうちさんが描かれた野球漫画とは?
あうち
2019年10月11日 21:26
ええーっカネやん、それはプロレスじゃないですか笑
たしかに昔はパリーグは人気なかったからなあ。
ドカベンで山田が西武に行ったのもパリーグをゴリ押しするためでしょう・・・

カネやんが審判と戦うって、それは野球漫画ではないような笑
私が描いたのは「ナントカのマウンド」みたいなタイトルで、なんかピッチャーがすごいう魔球を投げる系の話で、マウンドの上で主人公が死ぬ構想でした笑
モロに侍ジャイアンツですが、小学生だったから・・・
もちろん完成せず3ページくらいしか書いてないような記憶・・・
蟷螂の斧
2019年10月12日 07:14
おはようございます。愛知県はこれから大雨がひどくなりそうです。そして暴風雨・・・。

>ええーっカネやん、それはプロレスじゃないですか笑

そうです(笑)。野球は真剣勝負だけど乱闘はシナリオ通り?

>カネやんが審判と戦うって、それは野球漫画ではないような笑

もう一つは。
ここ一番でヒットが出ないロッテ打線。1点差で負けている。「お前ら何やっとるんやー!」苛立つカネやん。9回裏二死二塁でカネやんが「ようし!ワシが代打で出たる!」。左打席に立って初球をいきなり打ってサヨナラホームラン!ホームインした後、選手と握手。そんな内容です(苦笑)。

>マウンドの上で主人公が死ぬ構想でした笑

僕は主人公が死ぬ漫画は描けなかったです。僕は怖がりだったし・・・。友達でそういう漫画が描ける人がいました。なぜか羨ましかったです。

それではまた。
あうち
2019年10月12日 09:18
こちらは台風中心がすぐそばを通過><
養生テープが売り切れでガムテで窓を補強しました・・・

カネやん、天性のエンターテイナーなのですね・・・
カネやん自らホームランとは、アストロ球団の川上監督VSムナシみたい笑

だんだん記憶が戻ってきましたが、3ページでなくノート1冊くらい描いた気がします。
蟷螂さんの漫画はカネやんが主人公だから死なせられなかったのでは笑
蟷螂の斧
2019年10月13日 19:26
こんばんは。

>養生テープが売り切れでガムテで窓を補強しました・・・

大丈夫でしたか?こちらも何とか。そして今日は休日出張でした。

>アストロ球団の川上監督VSムナシみたい笑

覚えてますよ!ルール違反の右から左打席に移動ホームラン。
惜しむらくは巨人に入ってからの無七志。バットを破壊する魔球がいつの間にか大リーグボール3号に変わる。そして知念に打たれる・・・。

>カネやんが主人公だから死なせられなかったのでは笑

別の球団の監督が誘拐された漫画を描いた事はありますよ。他愛もないストーリーでしたが・・・(苦笑)。

あうち
2019年10月13日 22:05
ご無事で何よりでした!
こちらもすぐ近くを中心が通った割には、風もそれほどではありませんでした。(15号の時の方が強かったですね)

ムナシにしろ知念にしろ出番がなかったのが残念ですね!
おそらく当初は9人そろったアストロVS巨人軍という構想があったのではないでしょうか。
でもやはり少年誌で巨人軍を敵役にできない・・・ということで断念、くわえて作画の中島先生も体力・精神ともに限界・・・ ではないかと勘ぐっております。

別の球団の監督が誘拐された漫画>もう野球ですらない笑
蟷螂の斧
2019年10月14日 06:23
おはようございます。

>別の球団の監督が誘拐された漫画>もう野球ですらない笑

そうなんです。「巨人の星」ではなく「日本ハムの星」。
ユニフォームを来て球場に来たチームメイト同士がまるで中学校の同級生同士みたいに「よおっ!」と手を上げて朝の挨拶をする。
すると脅迫状が届く。「監督を誘拐した。帰して欲しかったら今日の試合に勝て!」
日本ハムの選手が奮闘する。9回裏2死、ピッチャー(当時はDH制は無し?)が逆転サヨナラホームランを打つ。そんなストーリーです(赤面)。
今の僕だったら「監督が誘拐された?どうぞ、勝手にしてくれ!ついでに監督を変えてくれよ。」なんてストーリーで描きそうです。

>知念

勿体無かったです。

>9人そろったアストロVS巨人軍

実現して欲しかったです!

>作画の中島先生も体力・精神ともに限界・・・ 

その説が有力だと思いますよ。
あうち
2019年10月14日 10:18
「試合に負けろ」でなく「試合に勝て」ですか笑
単なる熱心なファン笑
それにしても日本ハムですかー
ロッテが優勝した年に最下位だったので、弱いイメージしかありません・・・ あのころは自前の球場もなくて後楽園を借りてましたよね?
あの年の順位は今でも覚えてますが、ロッテ、阪急、南海、太平洋、近鉄、日本ハムでしたよね?
セリーグは中日、巨人、ヤクルト、阪神、大洋、広島・・・

中島先生は何かのインタビューでアストロ連載時はボロボロだったとおっしゃってましたね。
原作者の遠崎史郎はもともとジャンプ編集者だったようですが、最初の設定を考えただけで後は中島氏に丸投げしてたそうです。
蟷螂の斧
2019年10月15日 06:10
おはようございます。

>捕らわれたボンドは尋問され小指の骨を折られ、スキをついてどうにか脱出。

怖い場面でした。その後、治ったかと思ったら無理をした為に・・・。

>「試合に負けろ」でなく「試合に勝て」ですか笑

今、思えば変です。もしも試合に負けたら脅迫者も困るでしょうね(笑)

>それにしても日本ハムですかー

僕はアンチ巨人。そこでパ・リーグの最下位チームの選手たちを主人公にしたのでしょう。当時、テレビでパ・リーグの試合が放映される事はほとんどなかたし(NHKぐらい)。
また、ケキッチと言う投手が一試合に9個もフォアボールを投げたのを覚えています。新聞のスポーツ欄です。

>中島氏に丸投げしてたそうです。

「アストロ球団」は人気が高かった。新しい展開にしていかなければならない。それで一試合が超長くなったのでしょう。そう言えば僕はアストロ球団を題材にした短編漫画も描きましたよ。
あうち
2019年10月15日 13:00
私もアンチ巨人でした笑
まわりが巨人ファンばかりだったので、よけい嫌いになりました・・・
そうですよね、当時はパリーグのTV中継は貴重でしたよね。(夜は絶対にやらない、たまーに日曜昼間とかに・・・)
9個も歩かせる前にふつうは交替・・・笑

アストロを題材にした短編、おもしろそう!
私もアストロの真似っ子したようなマンガを構想していたような記憶・・・
たしかボールがドリルのように回転してバットに穴を開けて貫通する魔球が出たような笑

映画版の「死ぬのは」でも指をチョン切られそうな場面がありましたね。
蟷螂の斧
2019年10月16日 06:15
おはようございます。

>映画版の「死ぬのは」でも指をチョン切られそうな場面

映画も小説も「カジノ」では大事なものをチョン切られそうに・・・。

>サメの餌にされて片手片脚を失う・・・

包帯を巻かれてるライターを見るボンド・・・。

>9個も歩かせる前にふつうは交替・・・笑

もしかして、既に順位が決まって消化試合。敗戦処理投手を出す必要もなかった?その時の新聞がないとわかりません。

>ボールがドリルのように回転してバットに穴を開けて貫通する魔球が出たような笑

それは面白そうです!
あうち
2019年10月16日 09:29
タイトルは忘れたんですけど「ゾンビなんとか」みたいな映画で、主人公がオチンチンに釘を打ちつけられるという拷問を受けて、とても痛そうでした笑
ダニエルはタマタマの方を痛められましたが、がんばってましたね笑

よく考えるとボールの直径がバットより大きいんだから穴が開くわけんばいですね!
子供のころはSF好きだったので、魔球とかそういう方から野球に興味もちましたね。
蟷螂の斧
2019年10月17日 07:16
おはようございます。

>よく考えるとボールの直径がバットより大きいんだから

いやいや、いいんじゃないですか。
貝塚ひろし先生が「どんな魔球でも投げれるのが漫画の良いところ」と言ってました。

僕が描いたのは・・・・イストロ球団などと言うふざけた名前のチームが対戦相手。しかし、なかなか手強い!
球一の初球をいきなりピッチャー返し!腹部に受けた球一はいきなり調子を崩す。三段ドロップまで打たれてしまう。アストロ打線も打てない。結局敗北。
試合後のロッカールーム。ロクさん(球六)「球一。随分気前良く打たれたもんだなあ。」球一「何を~!てめえだって打てなかったじゃねえか!」二人が喧嘩。止めに入ったメンバーも殴られて大乱闘!と言う結末。
いかりや長介さんがメンバー同士の喧嘩に対しても、そのストーリーに対しても、あの有名な一言を言いそうです(苦笑)。
あうち
2019年10月17日 09:10
イストロ球団www
椅子取りゲームで椅子を取りそうな球団ですね笑

えーアストロ敗北ですか笑
ケンカしたらロクさんのが強そうだなあ
チョーさんの有名なひとことってなんでしたっけ、「歯みがいて寝ろよ!」でしたっけ?
蟷螂の斧
2019年10月18日 06:25
おはようございます。

>我は生き、奴らは死なせる

悲しいですが、それが人生の厳しさです。

>えーアストロ敗北ですか笑

敗北して次の試合では勝って欲しかった。

>ケンカしたらロクさんのが強そうだなあ

そう思います。何せ陣流拳法師範大門(球三郎に止めを刺そうとする)をカウンターパンチで倒した男!その後、「男は引き際、散り際が肝心だぜ!」と言葉で止めを刺す。カッコいいぜ!ロクさん。

>チョーさんの有名なひとことってなんでしたっけ

「駄目だ!こりゃあ。」

それではまた。
あうち
2019年10月18日 08:45
「駄目だ!こりゃあ。」は記憶の彼方でした・・・
ちょうさんは晩年に香取慎吾主演のドラマ「甦る金狼」でラスボス役でしたが、渋かったです。

大門も素人に殴り倒されるとは・・・
主人公の球一より大門の方が過去とか人間性とか、よく書きこまれてましたね。

「我は生き」はいいんだけど他人を「死なせる」ことはないですよね笑

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