【ネタバレ】 「サンダーボール作戦」 イアン・フレミング

THUNDERBALL (1961)
Ian Fleming


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スペクター「原爆盗んだでー」 ボンド「見つけたでー」

あちゅい・・・ けどがんばって核テロの恐怖祭り第3弾!
核テロ小説の元祖はこれなのかなあ?
ご存知007「サンダーボール作戦」原作小説のネタバレです!
映画007シリーズでもっとも原作に忠実なのは「女王陛下の007」ですが、2番目に忠実なのは?
たぶん本作ではないでしょうか・・・ それもそのはず、本作はまだ映画シリーズがスタートする前に、映画化を目標として執筆された作品なのです。
作者フレミングは友人たちを集めて酒を飲みながらアイデアを出してもらうのですが、これがまずかった。
友人の1人、ダイビング関係の仕事をしているケヴィン・マクローリーという男が、後に本作の著作権を主張して裁判を起こす。(さらに犯罪組織スペクターと首領ブロフェルドの著作権も)
で、こいつが勝訴してしまうんですなあ。
これが映画化に着手したイオン・プロを長年にわたって苦しめた経緯はドキュメンタリー「エヴリシング・オア・ナッシング」に詳しい。
その詳細はこちら
http://puripuriouch.at.webry.info/201408/article_8.html

この裁判がフレミングの寿命を縮めてしまう結果になるのですが、時は流れてマクローリーも死亡、ようやく著作権問題が解決して映画最新作「スペクター」が製作できたわけです。
フレミングも作家なら、どんなにつらくても自分でアイデアを出さなければイカンね。
友人に頼るのはダメ!
とまあ、そんないわくのある本作、スペクターブロフェルドの初登場となります。(井上一夫先生の翻訳だと「スペクトル」と表記)

SPECTRE (SPecial Executive for Counterintelligence, Terrorism, Revenge and Extortion)
スペクター(対諜報、テロリズム、復讐、恐喝の特別執行者)
この組織はポーランド人犯罪者エルンスト・スタヴロ・ブロフェルドによって創設され、本部はパリ。
スメルシュやゲシュタポ、ユニオーネ・シチリアーノ(シチリア人マフィア)、ユニオン・コルス(コルシカ人マフィア)、といった謀略機関や犯罪組織からメンバーをスカウトして集める。
ほんとにフレミングという作家は悪人とヒロインを書くのがうまい人だなあと思います。
そんなスペクターの今回の計画は、原爆2基を搭載して訓練飛行中のNATO爆撃機を奪取、英国・米国を脅迫すること。
指揮を執るのはブロフェルドの後継者と目されるイタリア人犯罪者、「陽気な海賊」エミリオ・ラルゴ
その移動基地となる水中翼船ディスコ・ヴォランテ号のカッコよさは、映画を見た方ならご存知の通り。

映画ではたまたま偶然にラルゴが怪しいと狙いがついてしまうのですが、小説ではが爆撃機の飛行ルートなどを検討、見事な推理で「バハマ付近が怪しい!」と割り出す。
ボンドラルゴの愛人ドミノに接近するが、おしとやかな映画版とちがって小説のドミノはもろにラテンの熱い女。(だからこそ兄の復讐を果たすラストシーンも生きてくる)
それとCIAのフェリックス・ライターは映画だと単なるボンドの友人程度の描写ですが、小説ではなかなか味のある御仁です。
高級ホテルのボッタクリなマティーニに文句をつけるシーンがすばらしい笑

そんなこんなでラルゴディスコ・ヴォランテに目をつけ、追跡するボンドライター
水中乗り物で原爆を運び出すラルゴ一味を、アメリカ海軍志願兵らとともに急襲だ!
規模は映画より小さいですが、一応ラストは水中大決戦
ラルゴに追いつめられ危うしボンド
その時、水中銃でラルゴを仕留めたのはドミノだった。
NATO士官だった彼女の兄は今回の強奪計画に利用され、口封じのためラルゴに殺されてしまったので、その復讐。
ボロボロになったボンドドミノだが、いっしょに病院に収容されめでたしめでたし。
スペクターとの戦いは次回作「女王陛下の007」に続く。


イアン・フレミングの他の作品はこちらのインデックスからどうぞ
http://puripuriouch.at.webry.info/201506/article_5.html

映画版「サンダーボール作戦」のネタバレはこちら
http://puripuriouch.at.webry.info/201308/article_18.html

それをマクローリーがリメイクした「ネバーセイ・ネバーアゲイン」のネタバレはこちら
http://puripuriouch.at.webry.info/201208/article_16.html



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この記事へのコメント

綾小路清隆(仮名)
2018年06月03日 21:58
原作は未読でしたが、映画と同じ面白さなんですね。
今年で連載50年を迎える「ゴルゴ13」でお馴染みのさいとう・たかを先生もかつて007シリーズのコミカライズを手掛けてたようで、
たまたま買ったゴルゴ13の総集編に007シリーズ4作の広告がありました。Amazonレビューによると「サンダーボール作戦」は映画とは結構変わってるようですね。多分、マクローリーの件があるからなのでしょうか?他のコミカライズ作は「死ぬのは奴らだ」、女王陛下の007」、「黄金の銃を持つ男」と本作ですね。この4作はさいとう・たかを先生にとって愛着が深いと言います♪映画公開前に書かれてるようですね、4作とも。
あうち
2018年06月04日 13:11
ありましたね、そんなの!
さいとうたかおの「死ぬのは奴らだ」を本屋で立ち読みしたことあります。(買わなかった笑)
昔はマンガ単行本もビニール封印してなくて自由に立ち読みできたんですよねー。
ボンドの顔がゴルゴとほとんど同じで笑
物語は原作準拠だったのを覚えてます。
サンダーボールは読んでないけど、変更あるとしたらマクローリーのせいでしょう。

さいとう先生は池波正太郎の「仕掛人・藤枝梅安」もコミカライズしてますが、こちらも頭を剃っただけで顔はゴルゴ・・・
ナッシュ
2018年06月07日 17:40
こんにちはナッシュです。

この本、昔、今は亡き親父の本棚にありました。

縦長のハヤカワミステリのやつでしたが。

当時、小学生だった私には読みにくかった記憶しかありません(笑)。

マクローリーの話、似たような事を嫁の 友人のダンナさんがエヴァ○ゲリオンで言ってました。

「自分もテロップには出ていないけど、先生達と色々アイデアを出しあって作ったんだ!」

と・・・裁判沙汰や権利の請求等はしなかったよう・・・ってか、するつもりも無いみたいですが(笑)。

嫁の友人「エヴァン○リオンって、ごちゃごちゃしてわかりにくい」

って言ったらそのダンナさんが

ダンナ「だって、ごちゃごちゃになるようにしたんだもん」

と(笑)。
あうち
2018年06月07日 20:40
なんとお父上の代からお孫さんまで、4世代にわたる007ファンの家系ですか!

その友人の旦那様という方はいったい何者?
すごい気になります!
もしかして昔、庵野監督といっしょに愛国戦隊大日本とか作ってたスタッフの方では・・・
ナッシュ
2018年06月07日 22:34
こんにちはナッシュです。

その嫁の友人のダンナさんは名古屋付近在住の方で、嫁さんがこちらの方。

バイクレースを続ける為にいろんな職業をされた方でした。

その時の仕事の一つだったそうです。

実は私がエヴァンゲリオン苦手で(汗)。

あれだけ人気の作品たから!と、何度か見てみたんですが・・・全て挫折感しちゃって!(汗)。

そんな話をしていたらそのダンナさんが

「私も色々考えたんですから見て下さいよ~!」

って、先の話になった訳です。

しかし・・・未だに挫折中(汗)。
あうち
2018年06月07日 22:39
なんとバイクレーサーの方でしたか。
バイクとアニメ業界というのも不思議な取り合わせですねー

私もエヴェにかぎらず庵野監督作品は苦手ですよ!
エヴァが最後まで見ても、あっと驚くほどガッカリなラストが待っています笑
あ、最近作られた劇場版は見てないのでわかりませんが・・・

ただシンゴジラはけっこうおもしろくて気に入りました。
アニメより特撮の方が向いてる人みたい
綾小路清隆(仮名)
2018年06月08日 23:15
庵野監督の映画と細田守映画は熱狂的なファン多そうですが、細田守映画の場合は「時をかける少女」しか観てません…
細田守映画の「サマーウォーズ」からはどうも観たけど覚えてない?のか分からない状態が続いてますね…(多分「時をかける少女」のような感動が無いからなのかも)庵野監督のエヴァンゲリオン映画観たけど…ホントに覚えてないですね…(いつぞやに再放送でアニメやってましたがサッパリついていけず…)
あうち
2018年06月09日 10:52
庵野監督はふろしき広げすぎて、それをたたむのが苦手なタイプですね。
もう少しシンプルな話を作ればいいのに・・・

細田監督は私も「時をかける少女」「サマーウォーズ」しか見てません。
時かけのレビューしたいけどVHSに入ってるので、再生できる機械をつながなければ・・・

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