【ネタバレ】 「黒い十字軍」 アリステア・マクリーン

THE DARK CRUSADER (1961)
Alistair MacLean


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フレミングと張り合いたかった? 絶海の秘密基地とミサイル兵器

英国スパイスリラー3連読、最後は英国冒険小説の王者マクリーン
さてデビュー作以降、順調にヒットを飛ばしていたマクリーン、ある時ふと「俺の小説が売れるのは中身でなく俺の知名度のせいだったり?」と疑いをもってしまった。
で、試しにイアン・スチュアートってペンネームを使って発表されたのが本作。
内容もこれまでの重厚路線とちがって、当時はまだ映画化前だけどヒットを飛ばしていた007シリーズと張り合うようなスパイ・アクション。
これはちょっとマクリーンとは気づかない・・・こともないかな?
結果としてベストセラーとなったそうで、マクリーンはおのれの実力に大いに自信をもったことでしょう。
実際、今読んでもハラハラする冒険活劇、イアン・フレミングよりおもしろいかもしれない。
で、本作の悪人たちのバックグラウンドが明らかにされないんですけど、まあ中国でしょうね笑
悪ボスの手下がみんな中国人だしね。

【起】
主人公ジョン・ベンタルは英国情報部員にしてミサイルの専門家、イギリスの兵器産業へ浸透するスパイの調査をしていたが、ある日上司のレイン大佐に呼び出され、「大事件が起きたー こっちを先に調査してくれー」
イギリスのトップレベルの科学者や技術者が夫婦そろってオーストラリアでの新しい仕事に向かう途中、次々と行方不明になってしまったのだ。
やはりベンタルと同じような調査をしていた女性諜報員マリーと偽装夫婦となって、オーストラリアへ向かってくれ!

(ネタバレ)上司レイン大佐が敵の一味(中国のスパイ)です。
ベンタルマリーがスパイ事件の調査で真相にたどり着きそうだったので2人を召喚、2度と帰れぬ旅に出発させた・・・という次第。

【承】
中継地フィジーのホテルから、ショットガンをもった男たちに拉致されるベンタルマリー
怪しい貨物船に乗せられ、南の海へ。
このままでは殺されて海に捨てられそうなので、闇に紛れて夜の海へ脱出!
絶海の孤島に漂着する2人。
その島で化石の発掘を進めている考古学者ウィザースプーン博士に助けられる。
「この次に船が島に来るのはだいぶ先じゃが、それまでゆっくり休むといいよ。ほれ食いなさい飲みなさい」
だが夕食の席で重い金庫が倒れてベンタルの足が下敷きに!
足の骨が折れた!
「なんちゅうこっちゃ!ヒーすまん、できるだけの手当てをするから安静にしてなさい」

(ネタバレ)貨物船から逃げられたのは、船長がわざと逃げられるように仕向けたから。(すぐそばのウィザースプーン博士の島に流れ着くように)
船長は家族を人質に取られて悪人に協力してるが、彼自身は悪い奴ではない。(最後は味方になる)
そして考古学者ウィザースプーン博士を名乗る人物こそ悪人たちのボス・・・おそらくは中国から指令を受けて動いていると思われる。
そしてベンタルも足が折れたフリをしてるが実際は折れていない。
ベンタルは動けない」と思いこんでる悪人たちの油断を突いて、夜になったら調査開始。
謎のトンネルを発見したり、ドーベルマンと格闘したり大活躍。

【転】
ウィザースプーン博士の宿舎があるエリアから山を挟んで反対側に、イギリス軍の基地があり、新型ミサイル「ダーク・クルーセイダー(黒い十字軍)」の開発が進められていた。
従来のミサイルよりも小型で、たとえば偽装した漁船などからも発射できるので探知されにくい。(行方不明になった科学者たちは、これの研究開発のため姿をくらまし、この島に集まっていた)
この新型ミサイルをいただいてしまおうと企む中国、ウィザースプーン博士を雇って襲撃計画を着々と進める。
まもなく山を貫通するトンネルが完成、武装した一団がなだれこんでくるだろう。
博士の計画を察知したベンタル、基地を訪れて責任者に報告するが、なかなか信じてもらえない。
ぐずぐずしてるうちにトンネルを通って悪人一味が襲ってきた!
基地はたちまち占拠され・・・
博士「さてベンタル君、今まで君を生かしておいたのは、この時のため・・・ ミサイルの、この辺の装置をちゃちゃっと調整してほしい。君は専門家だし、できるよね? そこが仕上がれば、ミサイルをいただいて我々はオサラバする」
マリーを人質に取られてるし、やるしかないベンタル

(ネタバレ)敵に監視されながら作業するベンタル、うまく敵の目をごまかしてミサイルの自爆装置のセーフティーを解除したぞ!

【結】
悪人一味は完成したダーク・クルーセイダーを船に積みこみ、バイナラ~
「これで中国は全世界のどんな海域からも核ミサイルを発射できる・・・ 西側世界オワタ・・・」
絶望する基地司令官、だがベンタルはこの基地からミサイル自爆装置を電波送信でONできるのだ・・・
だが・・・ いつしか愛するようになったマリー、彼女が博士やミサイルとともに船に乗っている!
やるしかない。ポチッとな。
悪人の船はミサイルとともに吹き飛び・・・ ついにマリーを助けることはかなわなかった。
ロンドンに戻ったベンタル、上司レイン大佐の正体を見抜いて処刑!
ささやかながらマリーの仇は討った・・・
ハーフビター・エンドってやつですね。


アリステア・マクリーン作品のネタバレ
「女王陛下のユリシ-ズ号」
http://puripuriouch.at.webry.info/201210/article_10.html
「最後の国境線」
http://puripuriouch.at.webry.info/201608/article_17.html
「北極基地/潜航作戦」
http://puripuriouch.at.webry.info/201402/article_2.html
「黄金のランデヴー」
http://puripuriouch.at.webry.info/201305/article_6.html
「悪魔の兵器」
http://puripuriouch.at.webry.info/201702/article_14.html
「八点鐘が鳴る時」
http://puripuriouch.at.webry.info/201411/article_18.html
「金門橋」
http://puripuriouch.at.webry.info/201611/article_10.html
「さらばカリフォルニア」
https://puripuriouch.at.webry.info/201806/article_1.html

アリステア・マクリーン原作の映画ネタバレ
「ナバロンの要塞」
http://puripuriouch.at.webry.info/201212/article_9.html
「ナバロンの嵐」
http://puripuriouch.at.webry.info/201302/article_2.html
「荒鷲の要塞」
http://puripuriouch.at.webry.info/201212/article_8.html
「軍用列車」
http://puripuriouch.at.webry.info/201405/article_6.html


ナバロンの要塞C.E. (字幕版) - James Robertson Justice, Gregory Peck, David Niven, Anthony Quinn, Stanley Baker, Anthony Quayle, Irene Papas, Gia Scala, James Darren, James Robertson Justice, Richard Harris, Bryan Forbes, Allan Cuthbertson, Michael Trubshawe, John Robertson-Justice, J. Lee Thompson, Carl Foreman
ナバロンの要塞C.E. (字幕版) - James Robertson Justice, Gregory Peck, David Niven, Anthony Quinn, Stanley Baker, Anthony Quayle, Irene Papas, Gia Scala, James Darren, James Robertson Justice, Richard Harris, Bryan Forbes, Allan Cuthbertson, Michael Trubshawe, John Robertson-Justice, J. Lee Thompson, Carl Foreman
ナバロンの嵐 (字幕版) - Paul Angelis, ロバート・ショウ, Patrick Allen, ハリソン・フォード, バーバラ・バック, Edward Fox, フランコ・ネロ, カール・ウェザース, リチャード・キール, アラン・バデル, Guy Hamilton, Oliver A. Unger
ナバロンの嵐 (字幕版) - Paul Angelis, ロバート・ショウ, Patrick Allen, ハリソン・フォード, バーバラ・バック, Edward Fox, フランコ・ネロ, カール・ウェザース, リチャード・キール, アラン・バデル, Guy Hamilton, Oliver A. Unger
荒鷲の要塞(字幕版) - クリント・イーストウッド, リチャード・バートン, メアリー・ユーア, マイケル・ホーダーン, ブライアン・G・ハットン, アリステア・マクリーン, ジェリー・ガーシュウィン, エリオット・カストナー
荒鷲の要塞(字幕版) - クリント・イーストウッド, リチャード・バートン, メアリー・ユーア, マイケル・ホーダーン, ブライアン・G・ハットン, アリステア・マクリーン, ジェリー・ガーシュウィン, エリオット・カストナー

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この記事へのコメント

太郎
2020年10月18日 20:11
こーばんわ。ボアしたいアホなスタッフで引き続き連勤中です~。まぁ埋蔵金探しの後だから仕方ないかと。んでんで、
これ読んだ事がないでせの、007マニアな あうち様が誉めるなのだから「なかなかなスパイ活劇」でないすか?
さっそく古本屋で探すリストに入れました。あうち様がフレミングより良いかも?
と書かれているのだから買いすよ!!
んでんで、さーきんの冒険活劇って、こう…ラドラムのマターレーズや、フレミングのスペクター的な「マンガっぽいネタを真剣にリアルする」熱意がのいような。
やっぱり秘密結社って、馬鹿馬鹿しいけど、フィクションではやって欲しいなぉ。
今だから言えるのですが、オウム事件の時に「カルト宗教は怖いね」とか言いながら、ワクワクしてたんです。あんなに週刊誌がワクワクする時期もなかった!
だってショッカーやスペクターやゲルショッカーがリアルに存在してるだもの。
実は私は「ナチもの」好きでして。
「残虐行為保管所」のクトゥルー・スパイ小説に「異次元のナチス基地」とか狂喜しました。どこかに「秘密結社」みたいの好きだからでしょう。魅力的な悪の組織って
確かに厨二的すが、やはり楽しいす。
太郎
2020年10月18日 20:15
やっぱ個人や私的集団が核ミサイルとかで 世界や国家を脅すってロマンあるすね。
もちろん、そーいうのぶち殺すしかないんですが。でも、どっかにいて欲しい。
とりあえず日本に危険ない位に離れて。
太郎
2020年10月18日 20:22
失礼しました。早川(ハードカバーのみ)
「残虐行為記録保管所」でした。
この対クドゥルースパイのランドリーシリーズ、「凡々ブログ」なる、未訳のクドゥルーのネタバレ紹介のサイトで、粗筋だけなら後を終えます。翻訳しろよ早川!
あうち
2020年10月18日 21:18
こんばんわー。
お疲れさまでしたー!

お、「黒い十字軍」お買い上げありがとうございます!(古本屋さんに替わって)
おもしろいはずですが、ネタバレを読んでしまわれた後だとどうでしょう・・・ちょっと心配。

秘密結社っていいですよね!
オウムの時は、まだ世間の注目が集まる前から「月刊宝島」が特集していてワクワクしながら読みました。
地下鉄サリンもけっこう身近な場所で起きたし・・・(顧客の医院にも被害者が運びこまれた)
あの時は911前だったし、世界最大級のテロが身近で起きたのは世界観がグラつきました。

「残虐行為保管所」って初耳ですが面白そうですね!
コロナで長い間がまんしてましたが、今度久々に神保町行って古本屋巡りするつもりです。
ネットで買った方が早いんですが配送を受け取るのが一苦労なんですよねー。

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